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リヤンドファミーユ(藤枝) 職員インタビュー Interview

「看護はアート」ピアニスト看護師が語る、リヤンドファミーユで働く理由。最期まで寄り添う看取りと、子育てと両立できる職場

静岡県藤枝市にある医療対応型サービス付き高齢者向け住宅・医療対応型ホーム リヤンドファミーユで働く看護師

東京藝術大学を卒業後、自宅でピアノ教室を開く。出産・離婚を機に看護学校へ入学し、正看護師免許を取得。浜松の消化器外科の急性期病院、慢性期病院、老人保健施設で経験を重ね、令和3年6月、開設まもない訪問看護の初期メンバーとしてリヤンドファミーユへ入職。令和4年5月にはピアノの演奏活動も再開し、看護師・ピアニスト・8児の母として活躍している。

<目次>
ピアニストから看護師へ
看護はアート
涙を流す方も…生演奏の衝撃
最期まで寄り添う看取り看護
8児の母が両立できる環境
若い女子が笑う職場は平和

「絶対にピアニストになる」―音楽一筋だった、藝大時代

4歳のときにピアノを始めました。地元は浜松ですが、高校から東京藝術大学の付属に入って、東京へ出ました。中学生の頃には「私は絶対にピアニストになるんだ」と思っていました。

藝大を卒業したあとは、自宅でピアノ教室を開いていました。その頃はまだ、看護師という仕事は私からは遠いところにあったと思います。

「お金のために看護師になります」―人生の転機と、看護への入り口

人生が大きく動いたのは、出産と離婚がきっかけでした。一人で子どもを育てていくことになり、とにかく生活を安定させたい、手に職をつけたいと強く思いました。

浜松に戻ってきて「これからどうしよう」と考えていたところ、市役所のパンフレットを見て『資格を取る人に補助金が出る』ということを知りました。浜松市はシングルマザー・ファザーの就学者に補助金を出してくれていました。その中に「看護師」という選択肢があったんです。これだ!と思いました。

看護学校の入試では、「お金のために看護師になります」と正直に答えたほどでした。医療や看護が身近にあったわけでもなく、まったくのゼロからのスタート。「看護師なら仕事には困らないだろう」という直感で、25歳のときに看護学校に入りました。

静岡県藤枝市にある医療対応型サービス付き高齢者向け住宅・医療対応型ホーム リヤンドファミーユで働く看護師

急性期の忙しさから、患者さんの「生活」を看る場所へ

正看護師の免許を取ってからは、浜松にある200床ほどの消化器外科の急性期病院からキャリアをスタートしました。そこから慢性期の療養型病院、そして老人保健施設へと経験していきました。忙しいところから、だんだんと患者さんの「生活」を看る場所へと移っていった形です。

急性期病院で勤務していた頃は、とにかく点滴をつないで、入院処置をして、という毎日でした。正直、患者さんの気持ちのところまで気づく余裕はなかったと思います。それでも、ここでしっかり技術を身につけられたことが、いまの私の土台になっています。

「看護はアート」―音楽と看護がひとつに重なった瞬間

看護師になりたての頃、いちばん大変だったのは「人に寄り添う」ことでした。ピアノはずっと、人としゃべらずに黙々とやるもの。舞台では客席に対して横を向いていますし、人と近くで関わる経験がほとんどなかったんです。距離感もわからないし、コミュニケーションも手探りでした。

でも、続けていくうちにあることに気付きました。「人の心に寄り添う、心に届けるというのは、心と心で会話をするということ。音楽をお客さんに届けるのも、痛みを抱えた人に声をかけて心まで癒すのも、根っこは同じなはず」と。

ナイチンゲールの『看護覚え書』には、「看護はアートだ」という一節があります。看護学生の時に読んだその言葉が、看護をしていく中でやっと腑に落ちました。私が考え、私が創造した看護が、きっと心に届く。そう思えたとき、大きな自信になりました。

今の私の看護は、相手の感情を読み取って、感じ取って、それを少し誇張していくイメージです。痛い・苦しいときは「そうだよね、苦しいよね」と一緒に感じながらも、私はずっと笑顔で、「支えてあげるよ」と優しく声をかける。そうすることで、少しでも安心していただけるのではと考えています。

看護学校の先生にも、「あなたのレポートは、他のみんなと違う。詩のように書いてあるね」と言われたことがありました。看護への入り方も、人とは少し違ったのかもしれません。

静岡県藤枝市にある医療対応型サービス付き高齢者向け住宅・医療対応型ホーム リヤンドファミーユで働く看護師

静かに涙を流す方も―老健で受けた、生演奏の衝撃

もう一度ピアノを弾きたい、と思うきっかけになった出来事があります。老人保健施設の認知症のフロアでのことでした。

ピアノを置いて、まずハッピーバースデーを弾いてお祝いしたんです。そうしたら、車椅子でぞろぞろと、認知症の方たちが集まってきて。いつもは歩き回ったり、転んだり、大声を出してしまう方が、静かに耳を傾けて、中には涙を流す方までいらっしゃいました。耳が遠くて聞こえないはずの方も涙を流していたんです。

「生演奏ってすごい、音楽の力ってすごいんだ」と衝撃を受けました。続けて簡単なショパンを弾いたら、それだけで認知症の方の見守りになってしまうくらい。音楽には、そういう力があることに気付くことができました。元ピアニストとして、私に何かできることがあるんじゃないか。人のために、もう一度弾けるんじゃないか。そう思うようになりました。

静岡県藤枝市にある医療対応型サービス付き高齢者向け住宅・医療対応型ホーム リヤンドファミーユで働くピアニスト看護師

入退院のない現場で。最期まで寄り添う、看取り看護

リヤンドファミーユと出会ったのは、ピアノを応援してくれる今の主人と結婚して静岡へ引っ越してきたのがきっかけです。老健で「最期まで看る」ことのやりがいを感じていたので、リヤンドファミーユの医療対応型というところに惹かれて入職を希望しました。入職は令和3年6月で、訪問看護が同じ年の4月にオープンしたばかりで、私は初期メンバーの一人でした。

病院と大きく違うのは、入退院がないこと。入居されたら、その方の人生を知るところから、最期までじっくり向き合えます。その人と私との関係性の中で、それぞれの物語ができていく。個室なので、その人らしい空間になっているのも良いなぁと感じます。

だからこそ、ご本人とご家族にとって「やり切った」と思える良い時間になるように看護をしたいといつも思っています。好きだった食べ物が食べられるようにチームで工夫したり、時にはお酒もOK。咽頭がんの方には「ビールでうがいならいいよ」とお出ししたこともあります。医療行為も、ご本人・ご家族ととことん話し合って、ご希望に沿ったかたちになるよう訪問医と検討します。

呼吸器もありますし、麻薬も細かく使います。点滴もありますが、お看取りが近い方は血管も細く、入っていない方も多くなってきます。本当にこの方に点滴が必要なのか、この量でいいのか、訪問医に都度相談しながらやっています。一番近くで看ている私たちが、その医療行為が本当に必要かを判断する頭は必要だなと感じています。

最期のときは、それこそ「アート」だと感じます。言葉も発せず、体も動かせなくなって、かすかな眉の動きで「痛いんだな」「苦しいんだな」、あるいは穏やかな表情かなと読み取る。私は、心だけでなく魂があると思っていて、その魂が穏やかであるように体温を調節したり、吸引が必要かなと感じ取ったり。言葉のない心と心の看護が、リヤンドファミーユにはあります。

静岡県藤枝市にある医療対応型サービス付き高齢者向け住宅・医療対応型ホーム リヤンドファミーユで働く看護師

サックスの音色に見送られて―家族とつくるグリーフケア

とても印象に残っているお看取りの場面があります。音楽がとても好きだったご入居者様で、クリスマスには私のピアノ演奏をベッドのまま聴いてくださっていました。

最期のとき、私は日勤で担当させていただいていました。いよいよ、というときに、義理の息子さんがサックスを取りに行って、居室で一曲吹いてくださった。そうしたら、その方の目から涙がひとすじ流れて、すぐそのあとに、スッと息を引き取られたんです。みんなに手を握られながら、好きな音楽を聴かれて、いいお顔で見送らせていただいたなと思いました。病院では、なかなかできないことです。

その後、義理の息子さんから「リヤンドファミーユで慰問演奏会を開きたい」と申し出があって、ご一緒に演奏することができました。きっと息子さんご本人も、自分のサックスでいい涙が流れて見送れた、いいお看取りだったと感じてくださったのだと思います。

演奏会には、ご入居者様だけでなく、ご家族様も多くお見えになられました。楽しいひと時を一緒に過ごせたと、ご家族様もすごくいいお顔をされておられました。こんな形のグリーフケアもあるのだなと気付かされました。

静岡県藤枝市にある医療対応型サービス付き高齢者向け住宅・医療対応型ホーム リヤンドファミーユで働く看護師

8児の母として―夜勤を味方にする、子育てと両立できる働き方

私は看護師でピアノも弾いて、8児の母でもあります。それでも、学校行事はほとんど落としたことがありません。家庭と両立するために私が選択した働き方は、夜勤を多めにしていることです。日中の時間が確保できるので、保育園の送り迎えをしてから出勤できますし、学校行事にも参加できます。

子育て中のママさん看護師も多くて、時短勤務の方もいらっしゃいます。無理のないように、一人ひとりの都合に合わせてシフトを組んでもらえる。家庭のサポートもあってこそですが、これは職場のチームワークがあって初めて成り立つことだと思っています。

残業も、私はほとんどしません。時間内で大体終わらせられます。今は記録システムの切り替えがあって、みんな一生懸命取り組んでいる時期ですが、慣れれば残業はほとんどなくなると思います。

静岡県藤枝市にある医療対応型サービス付き高齢者向け住宅・医療対応型ホーム リヤンドファミーユで働く看護師

若い女子が笑う職場は平和」―笑顔の絶えないチームと多職種連携

職場の雰囲気でいちばんお伝えしたいのは、とにかく笑顔が絶えないこと。20代・30代の若い子が多くて、みんな楽しんで仕事をしているなと感じます。ちょっと大げさかもしれませんが、若い女子が笑っている職場は、平和でいい職場だと思います(笑)。

看護師同士も、いろんな病院の出身者が集まっています。いろんな診療科の知識をみんなで持ち寄って分析してくれる。人の記録を見て「こんなふうに書くんだ」と学ぶこともあって、毎日が勉強です。

そして、介護スタッフとの連携もとても心強い。看護師には言いにくいことを、利用者さんが介護さんには話してくれることがあります。「夜の変な時間に起きてるよ」「パンはだめだったけど、せんべいは大丈夫そう」そんな日々の生活の細やかな様子を共有してもらって、看護に活かしています。みんなで一丸となって、ご入居者様の生活を看ているという実感があります。

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これから挑戦する看護師の方へ

みんな優しいですし、丁寧に教えてくれて、相談もしやすい。病院と違って入退院がない分、入居されたら最後まで、その人とじっくり関われます。じっくり人と向き合いたい人、人の最期を看取ることに興味がある人には、本当におすすめの職場です。

「まだまだ人生、知らないことがいっぱい」。その謙虚な気持ちで、私はこれからも訪問看護を楽しんでいきたいと考えています。

(写真・インタビュー・文:MottoBrand 福井勝雄)


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ご入居者様お一人おひとりの人生に寄り添いながら、最期まで「その人らしさ」を支える現場。それが、リヤンドファミーユの訪問看護です。じっくり人と向き合う看護がしたい方、看取りやターミナルケアに関心のある方、そして子育てと両立しながら長く安心して働きたい方。あなたらしい看護を、ぜひここで一緒に。

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